政府基幹統計の4割に誤りがあり、21統計では統計法違反に該当する可能性!

竹下雅敏氏からの情報です。
 政府基幹統計の4割に誤りがあり、21統計では統計法違反に該当する可能性があるとのことです。あべぴょん一強になってから、日本がもの凄い速さで破壊されていると言えそうです。
 冒頭のツイートの動画は、本質的な部分が切り取られていますので、ぜひご覧ください。厚労省の役人の困り果てた顔を見ていると、“麻生の名前を出せたらどんなに楽だろう”という気持ちが汲み取れるような気がします。
 “続きはこちらから”は、「アベノミクスによろしく」の著者の明石順平氏が、今回の厚労省の不正の本質をわかりやすく記事にしたものです。
 ツイートの漫画には、「民主党よりひどい」というパワーワードがあります。小沢一郎氏が野党を集結させ、安倍自民に対して選挙のキャッチフレーズとして「民主党よりひどい!」を連呼するシーンを想像して見てください。これでは、まるで自公に勝てる気がしません。日本がただ没落していく感じです。
(竹下雅敏)

注)以下、文中の赤字・太字はシャンティ・フーラによるものです。

————————————————————————
政府基幹統計、4割の22統計に間違い 抽出方法など
引用元)
(前略)
政府が56ある基幹統計が適正に調査されているか点検した結果、4割にあたる22統計に計31件の間違いなど何らかの問題があったことが24日、わかった。このうち統計法違反に該当する可能性がある間違いも21統計あった。
(中略)
データの数値に誤りがあったのは国土交通省の「建設工事統計」。1事業者が施工高などを「百万円単位」で書くべきところ、「万円単位」で記入したため、公表した全体の値が実態よりも大きかった。ほかにも7事業者で誤記載があった。国交省は同日、17年度の施工高を15・2兆円から13・6兆円に訂正。前年度比伸び率も14・9%から2・5%に下方修正した。
(中略)
統計法違反に該当する可能性のある21統計は、総務相の承認を定めた同法9条に抵触する可能性があるという。調査手法や項目などで総務相の承認内容と異なっていたとみられる。
(以下略)
————————————————————————
配信元)
 
 


————————————————————————
厚生労働省はウソの数字の発表を止めなさい
厚生労働省の毎月勤労統計調査において,従業員500人以上の事業所について全数調査すべきところを,約3分の1しか調査していなかったことが問題となっている。
さらに,2018年1月以降のデータのみ,3分の1を3倍に補正する操作がこっそり行われていたことも明らかになった。
だが,問題が錯綜しているせいで,最も重要な点が見過ごされている。 端的に言うと,厚生労働省は,賃金の伸び率について,ウソの数字をずーっと公表し続けているのである。
これは約3分の1しか調査していなかったことや,こっそり3倍補正とはまた別の問題。
 (中略)
端的に言うと,2018年1月から,賃金の算出方法を変え,旧来よりも高くでるようになっていたのである。(中略)… そして,ここが最も重要な点なのだが,今まではこのようなサンプル入替やベンチマーク更新がある際,遡って改訂していた。そうしないとデータに変な段差ができるからである。
しかし,2018年1月からは,その「遡って改訂」を止めたのである。
それにもかかわらず,賃金の伸び率について,算出方法の異なる2018年の数字と2017年の数字を「そのまま」比較して伸び率を公表しているのである。
算出方法の違うデータを比較しているのだから,端的に言ってウソである。
(中略)
完全にわざと国民を騙そうとしているのである。


www.asahi.com
 (中略)
なんで厚労省がこんな変なことをしだしたのかと言うと,2015年10月16日の経済財政諮問会議が発端と思われる。(中略)… この会議資料の中に,麻生さんが提出した資料がある。
https://www5.cao.go.jp/keizaishimon/kaigi/minutes/2015/1016/shiryo_04.pdf
 
重要な部分を引用する(上記資料の2ページ目)。
 

 
要するに,データの段差をなくすための遡及改訂で,既に公表した賃金の伸び率が下がることが指摘されている。(中略)… この会議の議事録には,麻生さんのこんな発言が残っている。
 
https://www5.cao.go.jp/keizaishimon/kaigi/minutes/2015/1016/gijiyoushi.pdf

毎月勤労統計については、企業サンプルの入替え時には変動があるということもよく指摘をされている。また、消費動向の中に入っていないものとして、今、通販の額は物すごい勢いで増えているが、統計に入っていない。統計整備の司令塔である統計委員会で一部議論されているとは聞いているが、ぜひ具体的な改善方策を早急に検討していただきたいとお願いを申し上げる。
 
入替のたびに遡及改訂すると,すでに発表したデータが変動する。そこにケチをつけているのである。

ここで賃金の推移を見てみよう。特にアベノミクス以降(2013年度~)に注目。


 
ご覧のとおり,アベノミクス以降,名目賃金(青線)はほとんど横ばい。これを物価上昇(赤線)が大きく上回る(原因は消費税増税と円安)。したがって,実質賃金(物価を考慮した賃金。緑線)は大きく落ち込んだままである。アベノミクス前の水準に遠く及ばない。
 
つまり,アベノミクスの一番の泣き所が賃金。(中略)… だから,暗に「遡及改訂するな」と圧をかけた,と解釈するのは穿った見方だろうか。
(中略)
で,厚労省はその圧に答えて,遡及改訂を止めた。さらに,今までと異なり,新算出方法の方が旧算出方法を大幅に上回る形になった。加えて,こっそり「3倍補正」もした。
サンプル入替+ベンチマーク更新+3倍補正,このトリプルコンボで思いっきり賃金を伸ばしたのである。(中略)… で,これをそのまま前年と比較し「賃金21年5か月ぶりの上昇」という大ウソをこいた。
(以下略)

Comments are closed.